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Mal The Oddity

NY発ベッドルームポップ・アーチストMal The Oddity、独占インタビュー

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ニューヨークを閉鎖が襲う前、インディーズのベッドルームポップ・シーンはちょうど乗りに乗りはじめていた。
私たちがこの街でしばらく目にしなかった活気と熱意に満ちていた。

そして今、いろんな場所で、ミュージシャンたちがノートパソコンの後ろに身を潜めながら、できる限り前進していこうとする中、この状況をも最大限に活かして輝き続けるアーチストたちがいる。

Mal The Oddityは、私が注目する、そのようなアーチストの一人。

彼は極端に質素なセットアップで、信じられないほどのポップ・ミュージックを制作していて、彼の最新シングル「Right Now」はこの夏の終わりのボップの傑作だ。

影響を受けたのはフランク・オーシャンからテーム・インパラにいたるまでというインディーズの黒人青年。ベッドルームポップと呼ばれるサウンドの世界で、Mal The Oddityはユニークな存在だ。Mal は、彼の独特の声とエネルギーを音楽に注ぎ、それが多くのレベルで共鳴を呼ぶのだ。彼の曲は彼の世代の人々に直に語りかけるもので、感情的でありながらも、そしてときに傷つきやすいトーンを持ちながらも、非常にキャッチーで、ちょうどいい量の弾みがある。

嬉しいことに、Mal The Oddityとヴァーチャルに腰をおろし、インタビューができた。

あなたの Mal the Oddity(”変人マル”)という名前が、好きだ!なにがあなたを変人にするのですか。

ありがとう。それは、最高の質問だね。正直なところ、あのレーベルの自分の音楽すべてにその名を叩きつけることに、それほど考えを巡らしはしなかった。

ただ、僕は奇妙でいることに、大いなる誇りを抱いているんだ。音楽の観点からだけでなく、僕の性格も。僕は社会的に厄介な子供だった。長い間、自分のクセとか、”フツー”じゃないと自分がマークされてしまう全てが嫌いだった。

でも最近はね、自分というものに居心地良く生きているんだ。だって、”フツー” なんてもの、ないのだから。だから現に、僕にとっての”変人”というのは、自分というものを受け入れることであり、みんなもそれぞれに奇妙な者であるんだ。

で、僕の本名は「Amal(アマル)」で、それが「Mal (マル)」になった。

幅広く多様な音楽から影響を与けているようですが、あなたは自分のサウンドをどう定義しますか?

何よりもまず、僕は自分のことをストーリーテラーだと思っている。その次に、その主要な自分と同じくらいに自分はプロデューサーでもある。

概念的には、サウンドというものは、できる限りの方法を使って、あなたの頭の中にこのような世界やイメージを描きたいと願う僕の欲望の情熱によって定義されるものだ。

僕は散歩したりやMTA(NY地下鉄・バス)に乗りながら、多くの音楽を書く。

僕には、”in your head(あなたの頭の中へ)”タイプのバイブがあると思う。音響的には僕は単に、サイケデリックなものが大好きで、あなたがこの世から離れて空想できるようなくつろぎサウンドが好きなんだ。あなた自身が持つ想像力をインスパイアするような、自分の内側を探求したいという欲望を刺激するものがね。
それと、僕はキャッチーなフック、ユニークなヴォーカル・トーン、ローファイな美学が大好きなんだ。

ニューヨークのベッドルームポップ・シーンはCovid-19の前から始まっていましたが、そのシーンについて、そして好きなアーティストたちや、このシーンがどう将来、成長していくか、教えてくれますか。

良い質問だね。正直なところ、僕はこの”シーン”では、新人だ。

それに僕は制作している間は、ジャンルのことを考慮したりしない。最後の磨きの段階になるまでは考えない。僕はよくラップしていたんだ。前は、もっとヒップホップ中心のサウンドをやってた。

だから、たまたまベッドルームポップのジャンルに遭遇した感じなんだよ。自分が大好きだと思う音楽を2曲作って、それを手に、走り出そうと決意したんだ。

だが、このシーンで好きなアーチストというと、Triathalonだね。まさに素晴らしいグループだ。僕はGus Dappertonのことを、このシーンの先駆者として見ている。彼は、どう見てもニューヨーク出身だと思うよ。
それと、Caleb Giles。どちらかというとヒップホップに影響を受けているけれど、多分”ローファイ”の傘下にあてはまるアーチストだと思う。

僕にとって、”ベッドルームポップ”というものは、厳密な音楽のジャンルというよりも、そのアプローチの仕方やエネルギーや方法のいずれかであって、その魅力というかアピールとなるのは、僕のように使える機材などに限りがあるアーチストであっても、それに関係なく本格的な音楽のアイデアを生み出せるということ。

僕は名前のごとく、僕の”ベッドルーム(寝室)”で、AT2020を使って、最新2曲のリリースを録音した。

部屋を特別に完備しなかったし、高価なインターフェースもなし。スタジオのセットアップもなし。あるのは、僕のノートパソコンだけ。
それだけで個人のスタイル、新しいミキシングテクニック、広い領域に渡るヴォーカル・トーンなど、余裕を持って融通を効かせていける。

前進して行ける。ベッドルームポップ・シーンシーンはこれからも、想像力以外にはなんの制限もない素晴らしいアーティストたちを生み出していくだろうと感じている。

これからの予定は?

ああ!今年ドロップしたい曲が、さらに2曲ある。それぞれに、ビジュアル的なものをつけていきたいと願っている。詳しくはまだ話せない。まだこれから仲間たちと舞台裏の仕事を詰めていかないとならないので。でも、確実に、新しい音楽とビジュアルを進めていくよ。

Mal The Oddityのニュー・シングル「Right Now」をチェックしよう。

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Dennis Martin
dennis@trendandchaos.com

デニス・マーチンはミュージックプロデューサー / マネージャーで「トレンド&カオス」創立者。 Follow Instagram & Twitter.