フランスのインディーズ・ロックバンド、No Money Kidsが、アルバム「Trouble」をひっさげて戻ってきた。No Money Kidsの音楽を、まだ聴いたことはないと思うあなた、多分、そんなことはない。彼らの音楽は、『バンシー』『ナイトシフト 真夜中の救命』『Veep／ヴィープ（ジュリア・ルイス＝ドレイファス主演）』『KILLJOYS/銀河の賞金ハンター』『弁護士ビリー・マクブライド（ビリー・ボブ・ソーントン主演）』『Dollar』などのTVシリーズや、『ブラック・ファイル 野心の代償（アル・パチーノとアンソニー・ホプキンス主演）』や『Baby, Baby, Baby（ブラッドリー・クーパー出演）』といった映画で、起用されてきたのだ。彼らの音楽は本質的にシネマチックでビジュアル。それは美しく制作された彼らのミュージック・ビデオを見てもわかる。

シングル「The Street」は「忘れられたもの、失ったものへのオマージュ」と呼ばれ、この折衷主義なアルバム「Trouble」からの最もスモーキーなトラック。 シューゲイザーのギターと頭を揺さぶられるミッドテンポのビートが、エレクトロニックなもやの中でリズミカルな和らぎをもって流れていくヴォーカルとブレンドする。アルバム全体において素晴らしいので、ぜひライブラリに追加して、聴く価値あり。

「The Street」のミュージックビデオは、Leigh Powisにより、16mmで撮影された。このような努力ある取り組みと芸術性を、彼らの音楽の視覚的表現として目にできるのは素晴らしいことだ。このビデオのどのカットも、象徴的で、それをそのままアルバム・カバーにしてもいいくらい。

わたしたちにはアルバムレビューのレーティング・システムはないが、もしあれば、これは全ての星を獲得できる。

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