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タークァーズ

タークァーズのインタビュー、トーキング・ヘッズの伝説ロッカーたちが新曲「Ophidiophobia」に参加

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飽和状態のポップ主導の音楽市場で、喧噪を突破して、何らかの理由でトップに上がっていくものに、私はいつも目と耳を向けている。

話題になったきっかけは、奇妙なアルバムジャケットだった、といったシンプルな場合もあるが、私が通常、惹かれる要素となるのは、その企画を実現するために細部に渡る注意やとんでもない努力が必要とされる何か。

ブルックリン発の九重奏ユニット、タークァーズ(Turkuaz)のニューシングル「Ophidiophobia」を聞いたとき、まさにその点が、私の注意をひいたのだ。

まず第一に、9ピースの大型バンドを、現在の環境下で生き生きと一つにまとめていくという英雄的な努力だけでも、感心してしまう。実際に大型バンドをリードした体験がある私としては、それがいかに容易なものでないかを知っている。

タークァーズは、ファンク・バンドと呼ばれていて、実際に本当にファンキーなのだが、彼らはその境界など、はるかに超えてしまう。

ニューヨークのバンドであり、そんな人種のるつぼである要素が彼らの音楽を形作っている。彼らのアルバムに深くダイブするといい。Terminal 5やRed RocksやThe Fillmoreなどの会場で披露した、ずばぬけたライブの動画をチェックして欲しい。

夢中にさせるベースラインから、調和的に高密なホーンアレンジまで、「Ophidiophobia」はいろいろ多くの異なる音色とリズミカルな形成を体現していて、それらすべてが一つに集まって、まさに息をのむような巨大で有機的なグルーブを作り上げているのだ。

それに加え、タークァーズの「Ophidiophobia」に参加しているのが、2人の伝説的なミュージシャン、ジェリー・ハリスン(トーキング・ヘッズ)とエイドリアン・ブリュー(トーキング・ヘッズ、キング・クリムゾン、デヴィッド・ボウイ)である。

ブリューの叫ぶようなエレファント・ギターソロが、おなじみの鳴き声でスピーカーから飛び出す。

タークァーズのバンドリーダーであるデイヴ・ブランドウィンと、ヴァーチャルに一緒に座りこみ、彼らのコラボや新曲「Ophidiophobia」についてインタビューした。

タークァーズの新曲「Ophidiophobia」をとても気に入った!
なんとも面白いタイトル(”ヘビ恐怖症”という意味)の曲ですが、その背景にあるストーリーとは? 🐍

最初は「Dr. Jones(ドクター・ジョーンズ)」というタイトルのインストゥルメンタルなグルーブの曲だった。もとは不吉でダークな色合いのもので、それが『インディ・ジョーンズ』にインスピレーションを受けたようなトラックに変わっていった、とタークァーズのバリトンサックス奏者のジョシュ・シュワルツが言っていた。

そのあと、この曲に僕が仮のタイトルとして「Akar Saga」という曲名をつけたんだ。

その「Akar Saga(トウアズキ)」というフレーズを調べたら、それは実は、熱帯地域に生育する美しいつる植物の名前であることを発見した。それで、おお、これは特別なものだとジョシュが思ったんだよ。

「毒性があるが、美しい赤と黒のトロピカルなつる。それは、僕にヘビを思わせるものだった。まさに、インディ・ジョーンズが怖がるもの、として有名な生き物だ。

だから、イメージと単語を、この両方のタイトルを組み合わせたものにして、ヘビにまつわる曲を書けると認識したんだ」と、ジョシュが言ったんだ。

「ヘビへの恐怖が、Ophidiophobia(ヘビ恐怖症)だなんていう、美しくも奇妙な名前の言葉だったと発見したとき、どうしてもこの曲を書かなきゃと思ったんだ」とね。

まさに、コラボの賜物と言える体験だった。テイラー・シェルが作曲セッションのときにこの僕のスタジオ(Galaxy Smith Studios)に持ち込んできたグルーブ/ベースラインの上に、ジョシュが構築していったんだ。

バンドとグルーブをクリエートしていくことに関しては、ぼくが持っていたマッシュルームのカプセルをほとんどのメンバーが少量、摂取したと思う。まあ、それは、”極小”ではなかったようで、何人かにとっては思ったよりも、すごい体験になってしまったようだ。だけど、ぼくらは続けていった。そして、グルーブに支配されていったんだ!

テイラーがこのベースラインをスタートしたら、ぼくらは約40分くらい休まずにジャムし続けたと思う。そうやって、歴史が刻まれていったんだ。

ジェリー・ハリスンとエイドリアン・ブリューは、どうやってプロジェクトに参加することになったのですか。

エイドリアン・ブリューとジェリー・ハリスンとのツアー「Remain in Light」で、少しばかりタークァーズの曲もやることが最初から計画されていた。

曲を書いている間で、まだライブで演奏されたことのないものだったので、2020年の夏に予定されていた(40周年記念)「Remain in Light」のレパートリーに追加したい、と意気込んでいたんだ。

パンデミックが発生し、ツアーが延期されたあと、彼らにこの曲作りに参加してもらえたら素敵なトラックになる、と思い始めたんだ。

それで、ソーシャルディスタンシングの時期、ハリスンとブリューが、彼らの担当する部分をそれぞれの場所から追加していって「Remain in Light」のアンサンブルを週末の(オンラインのイベント)Virtual ROO-ALITYで、コラボを称えて披露した。 

ビッグなロックの伝説的人物と一緒に仕事をするのは、どうでしたか。

あまり考えないようにしている。
彼らの作品がぼく自身、そしてバンドとしても、ぼくらにどのような深い影響を与えてきたかを考えると、かなり驚異的だ。だけど、コラボの瞬間、ただぼくはそこに存在すればいいんだ、そして音楽にとってベストになることに最善を尽くそう、と思うようにした。

あらためて感謝の念を抱くのは、大抵、その仕事が終わってから、振り返ったときだね。

ライブツアーは、タークァーズのようなバンドにとってとても重要ですが、ロックダウン中はファンたちをどう魅了させ続けたのでしょうか。

ぼくらはすぐに行動に移し、絶え間なくコンテンツを作り上げてきた。

それがぼくが正気を保っていく方法なんだ。そしてぼくたちのファンたちにも正気を保つ方法を提供したいんだ。

ぼくらは4つのバーチャル・フェスティバルのパフォーマンスをやって、12曲のビートルズのカバーのビデオをリリースした。そして、ぼくらのバラエティショーの2つのエピソードもリリースして、それらはこれからも増やしていく。

そして、この新曲シングル。そして、ぼくらのアルバム「Digitonium」の5周年記念のコンテンツ。

パンデミックの間中、バンバン、いろんなものを次から次へと出していったんだ。それが、ぼくらの仕事なんだ。

何か新しい企画や、私たちが注目すべきことはありますか。

「Keep Your Mind in Tune」という番組を、「Live for Live Music」創立者の友人Kunj Shahと一緒に立ち上げたところなんだ。音楽に、ぼくらが現在、国として直面しているさまざまなトピックについての専門家たちのインタビューを組み込んだものだ。

それをやるのは、いまこそ重要な時期だと思うし、コンテンツを作り続ける機会でもあり、素晴らしいミュージシャンたちとコラボレーションをしていくチャンスでもある。

それに加え、タークァーズの素材も多く抱えて詰めていっているし、もうすぐ、バンドメンバーの二人からはソロ・プロジェクトもリリースされる。

これからも常に、タークァーズに注目してください。ぼくらは、ガッカリはさせない。

あ、それと、「Remain in Light」のツアーは、この国がこのウィルスの全てをうまくまとめたらすぐに開始だ。ツアーに出て、ぼくらのファンたちのためにプレイするのが、待ちきれない!

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Dennis Martin
dennis@trendandchaos.com

デニス・マーチンはミュージックプロデューサー / マネージャーで「トレンド&カオス」創立者。 Follow Instagram & Twitter.