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FEMM - "POW"

Far East Mention Mannequins (FEMM): 日本のガールパワー革命

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今月、Far East Mention Mannequins、略して FEMMとして知られる日本のエレクトロポップ & ダンス デュオが、デジタルシングル「Shibuya Ex Horologium」をリリースした。
このグループを知らない人たちのために言うと、彼女たちはマネキン音楽デュオ。彼女たちのコンセプト自体がフックになっている。マネキン・ミュージック・デュオ? どうやって始まったの?

グループの初のYouTubeビデオによると、ことは2013年、30万体のマネキンが消失するという事件から始まった。奇妙で不吉なメモが残された。「人形に心はあるのか? 彼らの歌に人は動かされるのか?」と書かれている。

FEMMエージェンシー・シンジケートによって実行された革命。2人のマネキン、Riri(リリ)とLula(ルラ)は、アニメーション価値があると見なされ、彼女たちを各担当するエージェントHoney-BとW-Trouble を通して、表情と動作とヴォイスを表現する自由を達成した。

こんな、ブロックバスター級の映画みたいなコンセプトを、どうやってやってのけるのか。それは、どの彼女たちのミュージックビデオを見てもわかる。FEMMは、2人の人間の女子によってもたらされる申し分ないパフォーマンスによって、可能になったのだ。

彼女たちはストイックな表情を維持したまま、堅い、マネキンのような冷静さを保ちながら完璧なダンスの動きを披露。そして上品にコンピューター処理されていながらゾッとするくらい生々しい声。 実に彼女たちのパフォーマンスは優れているので、中には、彼女たちは本物のマネキンロボットだと思ってしまう人たち(!)がいることでも知られている。

FEMM

抑圧されたマネキンたちから静かな反乱が生まれたというクリエーティブなSF裏話をバックにやってきたミュージック・デュオ。他のどの人たちとも違う方法で、女性パワーを確保した。おそらくその最も大胆な例は、彼女たちのいちばん人気の楽曲「Fxxk Boys Get Money」だろう。エージェントHoney-BとW-Troubleは、曲のタイトル通り、自分自身の野心を追いかけて男子を拒否することを歌う。

「私はそんなごちゃごちゃしたことより頭がいいの。そんな愛いらない。だって、私はお金のことを考えてるから」と、彼女たちは歌うのだ。

「私の人生にはドラマ必要なし。あなたの妻になるなんてことは絶対ない。男どもをみんなわきにやって、おいてくわ。私と他の女子たちはこの歌を歌うのよ。自分の居場所で頑張りな。男子なんてクソくらえ、お金を一日中作らなきゃ」
そして、いつでもファッショナブルに。女子たちは象徴的なラテックスメイドの衣装に身を包む。

多くの他の彼女たちの曲を見ても、同じような、自由とエンパワーメントのメッセージが感じられる。「Girls Night Out」では、女子2人でクラブお出かけの刺激を楽しむ歌。魅力的に潜める静かさを持ち合わせながら、大胆に高揚するお祝いムードを打ち出す。

「Pow!」は、誰の態度も即座に明るく(そして強く!)してしまうトラックで、「キューピッドなんて私には関係なし。あなたがただ私から目が離せないだけでしょ」と、歌う。

FEMMはセクシュアリティに触れることでも知られている。楽曲「Wannabe」では「私はそんなんじゃないってわかってる。でも彼を取り戻すためには彼女と共にする」と。

楽曲「Kiss The Rain」では、二人の女子がキスするシーン。「LCS」では2人のセクショナルなダンスも披露。

彼女たちが歌うのが、男子を拒否することだったり、女同士の絆を高めることだったり、自分の望む男子または女子を得ることだったり。どんなときもFEMMは、あなたが現時点であなたにとって最善なことをやるべき、と示すのだ。そして自信を持ってやるべきだ、って!

世界中からFEMMが愛されているのは、違うムードやスタイルへとジャンプできる彼女たちの能力のおかげでもある。「Unbreakable」は、強くいることの大切さ、苦境でも団結する価値についての優美な心こもる歌。 そのミュージックビデオで、Ririはまさにエンパワーメントと言えるアップビートなエレクトロニック・トラック「Kill the DJ」からの衣装を着ている模様。一方、Lulaの方は自信を保証するようなクラブ・ナンバー「Party All Night」からの服装に身を包む。

グループは主に英語で歌うが、ときに80年代/ 90年代のような雰囲気のトラック「淋しい熱帯魚」のように日本語でも歌う。

多くの素晴らしいホログラム歌手が存在するが、FEMMは、ユニークにも人間の苦悩、楽しみ、パワーに触れることができた。堂々とした、唯一の大胆不敵な表現のフォームで。

彼女たちのアルバム「Femm-Isation」と「80s/90s J-POP REVIVAL」をチェック。そして、今年8月4日リリース予定の彼らの最新アルバム「dollhouse」を楽しみに!

私たちの生活の中でも、少しばかりFEMMを取り入れられると思う? なら、これをシェアして、パワーを広げて!

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ゾイ あずま マーティン
zoe@trendandchaos.com

ゾイは「トレンド&カオス」のスタッフライター・編集者。20歳でニュースクール大学を首席で卒業し文学士号を取得。現在はNY市の大学院で文芸の修士課程を勉強中。Instagram